加谷珪一氏の著書「お金は「歴史」で儲けなさい」を読みました。
加谷珪一氏は、「お金持ちの教科書」や「お金持ちはなぜ『教養』を必死に学ぶのか」等といったお金持ち本を多数執筆されています。
歴史は繰り返す、とは良くいうものですが、お金儲けに関しても同じ事が言えるのですね。
ちなみに本書の冒頭には、鉄血宰相と呼ばれたドイツ帝国初代宰相 オットー・フォン・ビスマルク(1815年-1898年)の名言が記載されています。
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。」
う〜ん。。。考えさせられる名言ですね。
ちなみにこちらは、一部意訳されているようですね。
正しくは、
「愚者は自分の経験に学ぶと言う、私はむしろ他人の経験に学ぶのを好む。」
「Fools say they learn from experience; I prefer to learn from the experience of others.」
が直訳のようです。
「歴史」とは「他社の経験」を意味しているのですね。
主要ポイント
・投資で重要なのは、株価よりも時間
・130年チャートで示した長期的なトレンドを見れば、ひとつの流れは15年から20年継続する
・経済は進歩しない、循環する
・米国は先進国で唯一、人口が増え続ける
・現在約77億人の世界人口は、2050年には97億人になり、2100年には110億人に達する見込み
・米国は現在、3.3億人ほどの人口がありますが、米国の人口は今後も増え続けると予想されていて、2100年には4.6億人に達する見込み
・ある程度の基礎体力があり、グローバルに展開している、あるいは需要が減らない商品を扱っている企業の株を買えば、スタグフレーションから資産を防衛することは可能
・バブルが崩壊する水準というのは、ほぼ一致している。総融資残高がGDPの1.5倍から1.6倍になってくると危ない
・イノベーションはバブルを伴う
・株価は未来の利益を先取りしている
・技術は熱狂と幻滅を経て普及する
・テクノロジーバブルに投資をするタイミングは2つ、1つはブームがやってくる前の黎明期、もう1つはピークが去って皆が悲観的になっている幻滅期
・ある技術を有望と判断した時には、少なくとも市場シェア10%台のタイミングを狙い、思い切って投資をするのがもっとも合理的
所感
日米英の金融・経済における130年分のデータに基づき、歴史から現在を解説し、未来を予測している本書は非常に勉強になりました。
具体的な数字を用いて書かれおり、納得感が持てます。
歴史を理解した上で、将来を予測し、投資をする。
今後も何度か読み返したい、良書です。